お問い合せ:059-352-2977

葬儀は人生最後の最も厳粛な儀式です。真宗高田派の葬儀は、亡き人に永遠の別れを告げるという単なる葬送儀礼ではなく、遺族や縁故の者が集まり故人を偲んで共々に読経念仏して、尊い仏縁にあうという大切なご縁でもあります。 したがって、華美になることなく、また見栄や外聞にとらわれることなく、阿弥陀如来のおはたらきによってお念仏をいただかれてお浄土へ還られた故人を偲びながら、人生における生と死の問題にしっかり目を向けつつ、丁寧に真宗にふさわしい葬儀を執り行いたいものです。

葬儀のながれ

一般的なご葬儀の流れをまとめました。

臨終にさいして

大切な方の臨終をみとったら、親族や友人など亡くなった方と縁の深かった人にまずは連絡をさしあげましょう。次にお手次寺(檀那寺・門徒寺ともいいます)に連絡を取ります。

最近は葬儀会館での葬儀をされる場合も多く、葬儀会館に最初に連絡されるかたもみえますが、まずはお寺に連絡いたしましょう。

お手次寺が遠方、地方にある場合にも必ず所属のお寺に一報します。この場合お手次寺が、またはお手次寺と葬儀社との打ち合わせで、こちらの近くの寺院・僧侶を手配します。ここで注意しなくてはならないのが、同じ宗派だからといって勝手にこちらで近くのお寺を手配してしまうことです。

門徒としてのお手次寺が無いときや不明となってしまったとき、または現在の住居の近くに新たなお手次寺を設けたいとお考えの方は、ご本山や別院(髙田派の寺院案内または電話帳などを利用して調べてください。

臨終勤行(枕経)

ご遺体の安置と仏壇の荘厳などの準備ができましたら、枕経をお勤めします。枕経は、人生の終わりに臨んで、生涯にわたって帰依してきたご本尊「阿弥陀如来」に対して行う最後のお礼の勤行です。枕経は、ご遺体に対して読経するのではありません。どんなに忙しくても家族といっしょにおつとめさせていただきたいものです。

仏壇の無い部屋で枕経を行うときには、必ずご本尊(『「南無阿弥陀仏」の六字のお名号』または『弥陀如来の絵像』)を奉懸(安置)お手次の「野仏様」を安置します。

法名授与(帰敬式)

生前にご本山で帰敬式(おかみそり)を受式し「法名」を授かっていなかった故人には、出棺勤行の前までに僧侶によって帰敬式が行われ、阿弥陀如来への帰依が表明され、仏弟子としての「法名」が授けられます。なお、真宗では戒律がありませんので戒名とはいいませんから注意してください。

通夜

通夜の意義

通夜とは文字どおり、葬儀の前夜に近親者や友人、知人など故人と苦楽を共にした人々が仏前に相集い、安置したご遺体を見守り、故人を偲ぶということです。人生で最も悲しい別離である「死」という現実に直面して、遺族とともに在りし日の故人を偲びつつ、その死を他人事とせずに、自分の問題として、真実のみ教えであるお念仏に出あわせていただく大切な仏事です。

葬儀

葬儀の意義

葬儀は、葬場において故人の死を厳粛に受け止め、故人を縁として一人ひとりが真実の教えにあい仏徳讃嘆させていただく仏事です。儀式として落ち着いた気持ちで厳粛にとりおこないましょう。

古来、葬儀は、自宅でおつとめをして、おつとめの間に遺族が順次焼香し、その後、出棺となり、導師と遺族と会葬者が葬列を組んで葬場へ行き(野辺送り)、そこで葬場のおつとめがおこなわれた後に埋葬するものでした。しかし、最近では自宅であれ斎場であれ、時間を区切って一般会葬者が参列する葬儀が大変多くなっています。

告別式

告別式とは、葬儀終了後、亡き人に対し別れを告げる儀式で、宗教儀式ではありません。最近は、葬儀のことを告別式と呼んでいることがありますがこれは間違いです。しかしながら、最近は時間の関係上葬儀の中に告別式を取り入れているのが現状であり、そのために遺族が一般会葬者への挨拶に気を奪われて、葬儀の本意が見失われることもあります。葬儀は挨拶の場ではありませんので、故人と縁の深かった人たちで心静かに儀式を執り行いましょう。

出棺

葬儀のおつとめが終わりましたら、出棺の準備に入ります。葬儀壇から棺をおろし、最後の対面を行います。霊柩車が火葬場へ出発する前に、喪主または親族の代表者が、出棺の見送りをしている会葬者に対し会葬御礼の挨拶を行います。

火葬と収骨

火葬場に着くと、棺は火屋(おかま)の前に安置され、棺の窓が開けられ、故人との本当に最後の対面をし、火屋へ棺を納めます。

収骨の連絡を受けたら、火屋の前に集まり、火葬場の担当者の指示に従い二人一組となって渡し箸で骨を骨箱に入れます。


初七日法要(繰り上げ初七日法要)

本来、初七日法要は初七日の日に行いたいものですが、法要を繰り上げて火葬場から帰るとただちに行うことが多くなっていますその場合でも家族の者だけでも本来の初七日の日には仏法に耳を傾けるご縁として法要を営む努力はしていただきたいと思います。

初七日法要の会場では、必ずご本尊を安置します。壇の荘厳は、五具足でも三具足でもかまいません。

初七日法要の後、一般に「精進落とし」といわれている「お斎(おとき)」(食事)にうつります。

中陰(ちゅういん)法要(中陰の心得)

中陰とは、人が亡くなってから四十九日間のことをいい、亡くなった日を一日目として数えます。そして、最初の七日目を初七日、次の七日目を二七日、以下同様に三七日、四七日、五七日、六七日となり、七七日(四十九日)を満中陰といいます。(当寺では、お逮夜として忌日の前日に行う場合が多い)。四十九日までの七日ごとを一節として七回繰り返すこの葬送儀礼は、十王経や十三仏事などのいわれから日本社会に定着したものといわれています。満中陰までの四十九日間に残された遺族は、七日ごとに追善の法要をつとめて故人の成仏を祈るという習俗がありますが、真宗では阿弥陀如来のご本願のおすくいにより命終と同時に浄土に往生するという教えですから、追善や追福の供養ということではなく、故人の遺徳をしのび、人生の意義について考える良き仏縁として、深く念仏の教えに耳を傾け、仏法に出会う大切な場です。

満中陰(四十九日)法要

満中陰(四十九日)の日を迎えたら、遺族・近親者が集り満中陰(四十九日)法要を営みます。中陰壇は満中陰が過ぎたら取り払います。白木の位牌も四十九日までの仮のものですから、仏壇の過去帳に法名を書き写します。(繰出位牌や位牌型過去帳入れを用いる地域もあります。) また、一般に納骨もこの満中陰の法要が終わってから行うことが多いですが、いつまでといった決まりはありません。

丹羽文雄記念室

お問い合せ

お問い合せ、ご不明な点等ございましたら、お問い合せフォームからご連絡ください。